「小器生活道具」の第一号店が誕生したのは2012年5月。大通りから少し入った赤峰街の小さな店舗で亜麻色の暖簾を掲げてスタートした。オープン当初は、日本の成熟した工芸や民芸を台湾に紹介すること、その使い勝手や質の良さを知ってもらうことから始めた。
そのうちに、生活道具を実際に触れてもらいながら、生活に役立つ提案をしていきたいという思いが強くなっていく。そのような彼らの思いが、「小器食堂」のオープン、日本の雑誌「日々」をはじめライフスタイル誌・書籍の中国語翻訳出版、台中店、華山店、小器梅酒屋、小器料理教室のオープンへとつながっている。
今、台湾では日本の器ブームが起こり、外食文化の人々の生活にも、少しづつ「器」が入り込んでいる。日本の「器(UTSUWA) 」は中国語でも「器」と書く。小さな店から生活道具や器のすばらしさを発信できたら。そんな願いを込めて「小器」と名付けている。